上北山村旅行へ行った際、奈良の郷土料理「柿の葉寿司」を製造しておられる『ゐざさ』さんの本店へ立ち寄らせていただきました!
『ゐざさ』さんは、奈良県内に8店舗、東京都・埼玉県に各1店舗を展開されており、「柿の葉寿司」の他に笹巻き寿司の「ゐざさ寿司」でもおなじみの名店です。
『ゐざさ』さんの歴史など
上北山村に本店を構える『ゐざさ』さん(読みは「いざさ」です)は、1921年(大正10年)、名峰・大台ケ原に抱かれた上北山村で米屋として創業され、2021年になんと100周年を迎えられました!
HPによると、屋号の『ゐざさ』は、上北山村に伝わる背中に笹の生えた大イノシシ「猪笹王(いざさおう)」の伝説にちなみ、東大寺元管長の清水公照師が名付けられたとのこと!
「ゐ」の文字は「為」が起源とされており、『ゐざさ』が「地域のため」「人のため」になるようにとの清水公照師の願いが込められているそうです。
※さらに詳しい歴史に関してはこちら→私たちの歴史「ゐざさ中谷本舗100年の歩み」に掲載されていますので、リンク先をご覧ください。
外観
場所は上北山村役場のすぐ近く。北山川(国道169号)沿いに立派な古民家風の店舗が建っています。
お店の入り口には柿の葉を思わせる、緑色の暖簾がかけられています。暖簾には「柿の葉寿司」ではなく「柿の葉“壽”司」と書かれています。
「こちらの表記の方が、高級感とおめでたさがアップするなぁ〜!」と、ついつい思考が脱線するのは…いつものことですね;
内観
お店に入るやいなや、店員さん達がとても丁寧に対応してくださり、撮影も快く許可してくださいました。
店内の雰囲気もとてもよくて、ずっと長居したくなっちゃいます。
どこかゆったりとした時間が流れる古民家風の店内。黒い床がシックで落ち着きます。
壁には「ゐざさ」の名付け親である、清水公照師の書画も飾られています。
清水公照(しみずこうしょう)
引用元:清水公照 – Wikipedia
華厳宗の僧侶。兵庫県飾磨郡曽左村出身。 第207世、第208世東大寺別当、華厳宗管長となり、大仏殿昭和大修理を行った。独特の味わいのある書画、陶芸で知られる。1963年頃から「泥仏」と称するユニークな小さな仏像を制作した。泥仏庵と号す。また、「今良寛」の異名がある。
店内には上北山村の観光マップやイベント関連のチラシも置かれていました。
上北山村の名産品「こんにゃく(350円)」「とちもちおかき(500円)」「とち餅(730円)」や、雑貨などを販売しているコーナーもありますよ〜!
レジの脇には創業者の中谷勘市郎さんだというマスコットキャラクター?の置物が鎮座しておられます。
メニュー
向かって左側の商品棚には「ゐざさ寿司」「柿の葉寿司」「桜寿司」「山菜巻」の4種類のお寿司が、様々な組み合わせで箱詰めされ、並んでいます。
右側には詰め合わせの他、「さんま鮨」や「さば棒鮨」などが並んでいました。
お寿司(単品)
・柿の葉寿司(129円)
・ゐざさ寿司(140円)
・桜寿司(151円)
・山菜巻(48円)
・焼さんま鮨〈1本〉(864円)
蒲焼き風に仕上げた「さんま」を使った押鮨。
・さんま姿鮨〈1本〉(756円)
・昆布巻さば棒鮨〈1本〉(1620円)
身厚なさばを用い、黒板昆布で巻き上げたロングセラー。
・さば棒鮨〈1本〉(1080円)
身厚なさばを用い、一本一本丁寧に押しを効かせた逸品。
・ごぼう巻〈1本10ヶ/本店限定〉(480円)
お寿司(詰め合わせ)
・柿の葉寿司〈さば10個入〉(1296円)
・ゐざさ寿司〈さけ8個入〉(1123円)
・桜寿司〈たい8個入〉(1209円)
・柿笹詰合せ〈さば5 さけ4個入〉(1209円)
・薬師〈さば3 さけ3 たい3 山菜3個入〉(1409円)
・木和田〈さば2 さけ2 たい2 山菜2個入〉(939円)
・白谷〈さば2 さけ2 山菜5個入〉(783円)
・校倉三合〈さば6 さけ10 山菜8個入〉(3002円)
・ゐざさ三合〈さば6 さけ5 山菜8 棒さば1本入〉(3704円)
・北山峡〈さば9 さけ8個入〉(2397円)
・東の川〈さば5 さけ4 たい5 山菜8個入〉(2462円)
・校倉〈さば5 さけ4 山菜5個入〉(1647円)
・かみきた詰合せ〈さば5 さけ4 ごぼう巻8 さんま姿鮨1本入/本店限定〉(2246円)
などなど。
他にも、限定商品などを取り扱っておられることもありますので、ゐざさ 中谷本舗(上北山本店)さんのSNSで最新情報をチェックしてみてください♪
お寿司の詰め合わせ
天気も良く景色も綺麗だったので、お店の前に流れている北山川の河川敷で購入したお寿司を食べることにしました!
木和田
数ある詰め合わせの中から、私は「柿の葉寿司・ゐざさ寿司・桜寿司・山菜巻」がそれぞれ2個ずつ入った「木和田(939円)」を購入しました。
河川敷にあった岩に腰掛けて、さっそく箱をあけます!
フタを開けると、上部に「割り箸・お手拭き・説明書」が入っていました。
説明書には以下のように書かれていました。
柿の葉寿司の由来
その昔、熊野と吉野・橿原をつなぐ東熊野街道は「さば街道」とも呼ばれ、流通の要でありました。熊野灘で水揚げされ、浜塩を施した鯖は、背負い籠に詰められ、高い峰を越え、谷川の難所をわたって村々に運ばれました。
これをこの地の人々は、薄く切ってご飯の上に乗せ、手近に豊富にあった山柿の葉に包んで重石をかけ、熟成させてお寿司に仕上げ、祭礼の日のご馳走としました。柿の葉寿司には山里の食の知恵と工夫が凝縮されているのです。
ゐざさ寿司の由来
ゐざさのふるさとは、奥吉野・大台ケ原に抱かれた上北山村。ドライブウェイができた昭和三十六年、当時米屋だった中谷家では大台ケ原名物としてこだわりの笹寿司を考案。笹の葉で三角形に包み、赤い鮭がちょこんとのぞく、お雛様のように愛らしく、慶事にも喜ばれました。
〈ゐざさ寿司〉の名は、この地に伝わる笹をまとった伝説の大猪〈ゐざさ王〉 に由来。
東大寺管長などを務めた清水公照師が名づけ親で、揮毫もしていただきました。
雄大な大台ケ原を象徴する名前と味わいの名産寿司です。
説明文を読んだところで(テンションをマックスにあげて!)、いよいよ薄紙をめくってお寿司たちとご対面!!
開けた瞬間にお寿司の芳醇な香りが広がり、私の食欲をこれでもかと刺激してきました。
もう…これ、絶対美味しいやつです!!(食べる前から分かります)
柿の葉寿司
まずは、奈良県吉野地方の伝統的な郷土料理である「柿の葉寿司」からいただきました。
柿の葉寿司は、薄く切ったネタをシャリと合わせて柿の葉で一つ一つ包み、重しをかけて寝かせて熟成させた旨みたっぷりのお寿司です。
柿の葉寿司のネタには様々な種類がありますが、『ゐざさ本店』さんで取り扱っておられる柿の葉寿司のネタはさばだけのよう?(HPを見てみると、さば・さけ・たい・あじ・えびなどの柿の葉寿司も製造されているようですが…違ったらごめんなさい。)
食べると、さばとシャリの熟成された旨味が口の中いっぱいに広がります。柿の葉の風味も最高ですね!
ゐざさ寿司
ちょこんと覗くさけの紅色が愛らしい笹巻き寿司は、元東大寺管長である清水公照師に命名いただいたという『ゐざさ』さんの看板商品です。
笹の葉をめくる前の見た目がお雛様みたいで可愛らしい!
口に含むと笹の風味がほんのりと香って、柿の葉寿司とはまた違った魅力を感じることができます。
桜寿司
吉野といえば “桜” といわれる土地柄をいかして、 しょうがと白胡麻を混ぜ込んだ特製のシャリに真鯛をのせ、塩漬けの桜の葉で巻いたというお寿司です。
桜の葉って桜餅くらいでしか食べたことがありませんでしたが、お寿司にも合いますね〜!
さっぱりといただける逸品でした。
山菜巻
わらび、姫竹、山せりなど山の幸をたっぷり使った巻き寿司で、おぼろ昆布で巻き上げられています。
山菜の食感がアクセントになっていて、昆布の旨みも効いています!
4種類のお寿司それぞれに違う味わいがあって、味はもちろん、見た目や食感を楽しみながら食べることができました。
上北山村の豊かな景色を眺めながら食べるというのもよいスパイスになり、とても充実したランチタイムとなりました〜♪
美味しかったです!ごちそうさまでした!
薬師
ちなみに「柿の葉寿司・ゐざさ寿司・桜寿司・山菜巻」がそれぞれ3個ずつ入った「薬師(1409円)」はこのような感じでした。
先ほどご紹介した「木和田」では物足りないという方や、お腹がとっても空いているという方にはこちらがオススメです!
「ゐざさ本店」の情報
所在地:奈良県吉野郡上北山村河合353(アクセス情報)
営業時間:8:30~17:00(季節により変動有)
定休日 :不定休
電話番号:07468-2-0008
駐車場 :あり
参考ページ:ゐざさのふるさと奈良県上北山村 本店 / 食べログ
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