奈良県内には、橿原市小綱町『三寶大荒神社(別名:すももの荒神さん)』、桜井市笠「笠山荒神社」、野迫川村「立里荒神社」の三大荒神があります。
桜井市笠の「笠山荒(かさやまこう)神社」と、野迫川村の「立里荒(たてりこう)神社」は過去に訪問していたのですが、『三寶大荒(さんぽうだいこう)神社』にはまだ行ったことがなかったので、入鹿神社と正蓮寺大日堂の帰りに立ち寄ってみることにしました。
『三寶大荒神社』はどこ?
スマホのナビを頼りに『三寶大荒神社』を目指していたのですが、「目的地に到着しました!」という音声ガイドが示した場所にはそれらしい建物が見当たらず…
私は周辺をしばらくウロウロとしていました。
それからしばらくして、道沿いにある小さな建物がそれだと気づきました!(一度通り過ぎていました;)
鳥居や石段がある「笠山荒神社」や「立里荒神社」のような神社を想像していたので、『三寶大荒神社』は少々こじんまりした印象でした。
はじめて来られる方は、私のように通り過ぎないようご注意ください。
※ストリートビューのリンクを貼っておきますので、周辺の状況などを確認してから行くと分かりやすいと思います。
歴史・伝説
『三寶大荒神社』は火よけ・交通安全を願う神社です。
祭神は「三寶大荒神」で、御神体は小綱町の飛鳥川堤の三寶大荒神遺跡に祀られています。
伝説よると、御神体は遙か大昔飛鳥川堤防沿いにあった浄土宗極楽寺に安置されていたが、飛鳥川が度重なる洪水に見舞われ、極楽寺は流失。荒神さんを祀ってあったこの地だけが残り、その後およそ350年程前にその地から三面六臂の姿の木造の像(荒神像)が発掘されたということです。
小綱町では霊験あらたかな御神体として、今も大切に守られています。
御札や御朱印についてはネットでのみ受け付けているとのことです!
ちなみに、扉の開いている箇所から中を覗き込んでみましたが、木箱?のようなものが見えただけで他には何も見えませんでした。おそらくこの中に荒神像が御神体として祀られているのだと思います。
例祭「すももの荒神さん(ゆかたまつり)」
『三寶大荒神社』といえば、毎年6月28日(すももの収穫される季節)に行われる「すももの荒神さん」という夏祭りが有名です。
このお祭りは火難よけ、交通安全を願うもので、この日はお堂に安置されている三面六臂の荒神像が出開帳されます。
浴衣で参拝すると厄除けになると伝えられていることから、別名「ゆかたまつり」とも呼ばれています。
奈良県三大荒神のひとつで、火難よけ、交通安全を願う祭りです。
引用元:橿原市/すももの荒神さん
橿原市では最も早い夏祭で毎年6月28日に行われます。すももの収穫される季節に行われるので、「すももの荒神さん」と言われています。
橿原市小綱町飛鳥川堤の小さいお堂に安置されている荒神像を出開帳します。夕方、入鹿神社(橿原市小綱町)の宮司を呼んで祭典が行われます。
お祭りは、小綱町飛鳥川堤の三宝大荒神遺跡で行われます。
浴衣で参拝すると厄除けになると伝えられています。
また、「すももの荒神さん」に関しては、以下のようなお話も伝わっているそうです。
現在の祭事日は6月28日に開催されているが、昔は旧暦の5月28日に行われていた。
引用元:<公式>すももの荒神さん
この「すももの荒神さん」の日から浴衣を着ると厄除けになると言われみんながきそって浴衣がけで参拝する「ゆかた祭り」として定着している。
又、当日もし雨天だと曾我兄弟の敵討ちだといい、その雨を「五郎十郎の涙雨」といい、不思議なことにこの日は雨が多いといわれる。
旧暦で5月28日は、「虎が雨」、「曽我の涙雨」「五郎十郎の涙雨」といって、この日必ず雨が降ると信じられていることは近世以降一般に全国にわたってみられる。
荒神がいかなる神と考えられていたかは良く分からないが、三宝荒神の名で呼ばれるカマド神・火の神のほか、地荒神すなわち地の神としての荒神があり、いづれにせよ荒神は、激しい性質のたたりやすい神として観念されている。
5月28日がこの荒ぶる神の祭りの日というところから、いろいろの俗説が生まれて伝えられているが、根本的には月の28日は。、一日・一五日とともに神の日とか、三日(サンジツ)とかいって忌みの日としており、ことに田植え月である5月の28日は、御田植神事の日として、その日が神の日として忌まれたことは全国的に見られ、虎が雨の言い伝えをもつ5月28日が、田植え行事と関係深い日であった。従って、必ず雨が降るということは反面に雨の降ることを願ったのである。即ち、田植えを控えて、水が潤沢に得られるよう、荒ぶる神に降雨を祈ったと思われる。
伝統行事
6月28日 17時〜 | すももの荒神さん |
「三寶大荒神社」の情報
所在地:奈良県橿原市小綱町375
祭神 :三宝大荒神
電話番号:電話番号は非公開(問い合わせURL)
駐車場 :神社前に駐車可能
参考ページ:<公式>三寶大荒神
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